豚の煮込み/パラレル
「携帯電話もノートパソコンも蝶番で折り畳めるというのは利便ではなく、気持ちと動作が連動することを見越してのことではないかと思う。」
物質に対するこういう視点、長嶋有らしい気がします。
- 作者: 長嶋有
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/06
- メディア: 文庫
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長嶋有、読んだなかでこれがいちばん好きです。
ゆるめな大人の男子の友情。
結婚のシーンが2度出てきますが、主人公・七郎は離婚しちゃった男で、主人公の親友・津田は、女を「パラ(レル)ではしらせる」=2つ3つ同時進行させる、という、結婚からはほど遠い男。
そんな津田が友人の披露宴で祝辞として述べる言葉、「結婚とは文化であります」には、みょうに納得。
津田の生活はというと、「冷蔵庫の中にはペリエばかり六瓶もあった。(中略)少しずつ増やすのではなく、津田はいきなりすべてを揃えてしまう。なるほどここには文化がない」
主人公が、妻との別居後のクリスマスに、かつて結婚式を挙げた教会を訪れ、作り方をおそわる「豚の煮込み」に挑戦しました。
■■豚の煮込み
◎材料
・豚肉かたまり
・たまねぎ
・固形ブイヨン
1,豚肉をタコ糸でしばります
2,フライパンで焼きます
3,ブイヨンを入れた鍋で何時間か煮込みます
途中で玉ねぎも入れます
4,できました。
切ったらくずれました
玉ねぎは溶けてました
アッキーナ似の子がとんこつラーメンをもってきてくれたので、チャーシューとして乗せて食べました
アッキーナ似は、わたしがこのあいだ結婚式でもらってきたMariage Frèresのマルコ・ポーロを、うまいうまいと3杯も飲んでいました。
結婚は、文化。
「物語が終わるのは『悲しい』だけど、文化がなくなるのは『怖い』なんだ」