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冬の本

冬という季節は、外の寒さよりも、家のなかのあたたかさでできていると思います。

お友だちがわたしの誕生日にプレゼントしてくれた本です。(娘も先日2月1日に無事に誕生日をむかえたのですが、それについては後日書きます
「冬の 本」というテーマで84人の執筆者がエッセイをよせているのですが、このメンバーが! 安西水丸片岡義男久住昌之鈴木慶一曽我部恵一高山なおみ平松洋子穂村弘堀込高樹又吉直樹松浦寿輝吉田篤弘・・・ そして表紙は和田誠と、ほんとうに豪華なのです。

いくつか気に入ったところを紹介します。

柴田元幸は、バーナード・マラマッドの『アシスタント』という作品を原文とともに紹介し、「会話の異様な短さが醸し出す寒さ」について語っています。「人は春を待っている。ささやかな希望とともに。」 冬が厳しく長過ぎる地域では、冬=春を待つ季節、になってしまうんですよね。わたしが「冬大好き!」と言ってられるのも、関東地方で生まれ育ったお気楽さのなせるわざかもしれません。ちょっと反省。
また、ピアニストである南博の「冬と安吾」という一編も素晴らしいです。「夏の間はあれだけ目に鮮やかだった欅の枝が、まるで空にばらまかれた毛細血管のような黒いスジとなり、それはまるで真っ黒い巨大な箒のように見えた。」 箒、というとやはり魔女。冬という季節は、なにか魔力的なものと結びついたイメージがあるように思います。


文月悠光さんが紹介している『歌集 シチュー鍋の天使』

シチュー鍋の天使―歌集

シチュー鍋の天使―歌集

北川草子さんという歌人の句、
「  シチュー鍋に 背中を向けた瞬間に 白い巻き毛の天使がこぼれる  」

情景の白さが、冬だなあという感じがします。それでいてあたたかい。冬を表現するならこうでなくっちゃ、と思います。

文月さんの文章にでてきたカボチャシチューつくりました。シチューは冬の喜びです。 



ほかにも、読んでみたい本がざくざく出てきました。妊娠して以来、読書から遠ざかっていたのですが、また読書欲がわいてきました。 自分でなにかを「表現」とか「創造」とかできないわたしですので、読んだり観たりという消費行動が世界とつながる方法なんだということを思い出しました。
冬が過ぎて春になったら、また職場に通う日々になる(予定)ので通勤電車のなかで、さなぎのように家にこもってばかりいた過ぎた冬のあたたかさを思いだしながら読みたいと思います。

ヴァレンタインズ (エクス・リブリス)

ヴァレンタインズ (エクス・リブリス)

曲り角 (文春文庫)

曲り角 (文春文庫)

たんじょうびだねちびかばくん (かばくんとちびかばくん)

たんじょうびだねちびかばくん (かばくんとちびかばくん)

わたしも出産の記憶は冬の記憶です。

雪のひとひら (新潮文庫)

雪のひとひら (新潮文庫)

はじめてのゆき(こどものとも絵本)

はじめてのゆき(こどものとも絵本)

木かげの家の小人たち (福音館文庫 物語)

木かげの家の小人たち (福音館文庫 物語)

文体練習

文体練習

恐るべき子供たち (光文社古典新訳文庫)

恐るべき子供たち (光文社古典新訳文庫)

暗い旅 (河出文庫)

暗い旅 (河出文庫)

雪とケーキ

雪とケーキ

長い冬休み(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

長い冬休み(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

長い冬休み(下) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

長い冬休み(下) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

告白と呪詛

告白と呪詛

「自分がしたことを誇るのもよかろう。だが、それよりも私たちは、自分がしなかったことを、大いに誇るべきではなかろうか。その種の誇りを、ぜひとも創り出すべきだ」
四つ裂き刑 (叢書・ウニベルシタス)

四つ裂き刑 (叢書・ウニベルシタス)

「生存とは剽窃である」
海炭市叙景 (小学館文庫)

海炭市叙景 (小学館文庫)

どうしよう多すぎる!!